クスクスはタジンと同様、モロッコを代表する料理です。クスクスの場合は食材の名前が料理名としても使われ、タジンの場合は調理器具の名前が料理名に使われます。これらはベルベル人の伝統料理をルーツとし、現在はマグリブ(モロッコ、アルジェリア、チュニジア、リビア)の代表的な料理になっています。
クスクスはケスカスという二段式の鍋を使って作ります。鍋の下段で肉や野菜を煮込み、その上段にクスクスを広げます。すると煮込みから蒸気があがるのでクスクスを蒸し上げることができるというわけです。タジンも同じ原理で調理する鍋です。野菜からでる水分も無駄にしないというのは、水が貴重だったということの現れと言えます。クスクスが小さな粒上になっているのも、少量の水分でも蒸しあげられるようにした結果なのかもしれません。
7種の野菜と牛肉のクスクスは、最も伝統的で人気のあるメニューで、ひよこ豆とカボチャ、ニンジン、ダイコン、タマネギ、ズッキーニ、トマトに牛肉かラム肉を加えてつくります。ただし、7種類の野菜は決まり事ではないためダイコンをカブにしたり、ひよこ豆を他の豆に変えたりこともあるようです。
- シチュー用ビーフ(ダイスカット)
- 400g
- シチュー用ビーフ(肉汁)
- 40g
- ガルバンソ
- 100g
- タマネギ(スライス)
- 大1個分
- トマト(1㎝ダイスカット)
- 大1個分
- カブ(1/4カット)
- 2個分
- ニンジン(大ぶりにカット)
- 1本
- カボチャ(くし切り)
- 1/8個分
- ズッキーニ(輪切り)
- 1本分
- キャベツ(1/16)
- 1/4個分
- オリーブオイル
- 適量
- Ⓐ ショウガ(パウダー)
- 小さじ1 1/2
- Ⓐ ターメリック
- 小さじ1 1/2
- Ⓐ 黒コショウ(パウダー)
- 小さじ1/2
- Ⓐ 食塩
- 適量
- 水
- 1ℓ
- Ⓑ コリアンダー(パウダー)
- 0.7g
- Ⓑ イタリアンパセリ
- 1束
- Ⓒ クスクス
- 500g
- Ⓒ 水
- 500cc
- Ⓒ 食塩
- 少量
- ガルバンソはたっぷりの水に浸して一晩おき、水を切っておく。(豆より3㎝くらい上が水面になるくらい。)
- 鍋にオリーブオイルをひいて火にかけ、タマネギを炒める。
- タマネギがしんなりしたらシチュー用ビーフ(肉汁)を入れ、水分がなくなったトマトを入れて炒める。
- Ⓐを混ぜ合わせたら水を加え、だしパックに入れたⒷとともに30分煮込む。
- 4にガルバンソを入れてから更に20分ほど煮る。
- 野菜を全て入れて野菜が柔らかくなるまで煮込んだらシチュー用ビーフを加えて10分ほど煮込む。
- クスクスを戻す。
- 水を沸かしてクスクスに入れ、よく混ぜたらラップをして蒸し上げる。
- 5分ほど経ったら塩を混ぜ合わせる。
- 皿にクスクスを盛り付け、6の煮汁をまんべんなく掛ける。
- 野菜や肉、ガルバンソを乗せたら残った煮汁を上から掛ける。
クスクスは毎週、金曜日のお昼に食べる料理という習慣があるそうです。これは、モロッコで金曜日の正午に行われるイスラム教の礼拝が特に重要とされていて、成人男性はモスクに行く義務があるのがその理由です。市販のクスクスがなかった頃は金曜日の朝に粉からクスクスを作り始め、厳粛な礼拝から家長が戻ったら家族全員で大皿に盛り付けたクスクスを囲みます。小麦(セモリナ)や大麦を石臼で挽いた粉に水を加えてから練っていき小さな粒になるように丸めるのは大変な作業だったでしょうね。
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