黒海からカスピ海まで東西に走るコーカサス山脈の南側に位置するジョージアは、温帯海洋性気候や乾燥気候など地域によって異なる気候条件を有している国です。コーカサス山脈南麓の黒海に近い地域には年間雨量が4,000mmを超えるところもあり、山から湧き出る水が植物を育て肥沃な土地を作り上げています。
そのため、温暖な地域では6,000年以上前からブドウや小麦などが作られてきました。2013年ユネスコ世界無形文化遺産に登録された、ジョージアワインに世界最古の歴史があるというのは恵まれた気候に寄るところが大きいかったのでしょう。
このような土地には昔から野生の植物が豊富にあったため、牛や豚などを育てたり川魚を獲ったりしながら近くに生えている野菜やハーブ類、果実類などを採って食べていたと考えられています。
ジョージアでサラダというと、キュウリとトマトを使ったものが基本です。キトゥリ・ポミドリ・サラティはその代表的なものと言っても良いくらいの内容で、キュウリとトマト、紫タマネギにコリアンダー、パセリ、青唐辛子、クルミのみじん切りを入れたドレッシングを掛けて作ります。キュウリやトマトを使わないロビオ・サラティというサラダもありますが、この場合は茹でた金時豆にタマネギ、パセリ、コリアンダーのみじん切りを入れたドレッシングで味付けします。
- ニンニク(みじん切り)
- 10g
- トマト(くし切り)
- 200g
- キュウリ(太い輪切り)
- 220g
- 紫タマネギ(スライス)
- 45g
- 青唐辛子(スライス)
- 0.5g
- クルミ(みじん切り)
- 15g
- 赤ワインビネガー
- 5㏄
- グレープシードオイル
- 60㏄
- 食塩
- 1g
- コリアンダー(生)
- 5g
- イタリアンパセリ(生)
- 5g
- ニンニク、青唐辛子、クルミ、赤ワインビネガー、グレープシードオイル、塩を混ぜてドレッシングを作る。
- カットした野菜をボールに入れ、ドレッシングで和える。
- お皿に盛り付けてからコリアンダーとイタリアンパセリを細かくちぎってトッピングする。
キトゥリ・ポミドリ・サラティに掛けるドレッシングは、生のニンニクと青唐辛子のみじん切りを使います。クルミのみじん切りと赤ワインビネガー、塩、グレープシードオイルを合わせるとまろやかになりますし、コリアンダーやイタリアンパセリの風味が効いて爽やかな味が加わることでニンニクや青唐辛子の辛味が中和されたように感じます。
他の料理の合間に食べると口の中がリセットされるような感じがしてとても美味しいのです。
また、ジョージアでは昔から生のラディッシュ、トマト、キュウリとコリアンダーやパセリ、ネギ、エストラゴン、クレソンなど4~5種類のハーブ類を乗せた大皿を置くこともあるそうです。きっと、タバカー(ひな鶏の押さえ焼き)やツヴァディ(焼肉)などの肉料理を食べながら野菜やハーブを食べるのでしょう。因みにこの習慣はアゼルバイジャンやアルメニアにも見られるものだそうです。
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