フランスには、Petits farcis niçoisと呼ばれるサラダがあります。和訳すると「小さな野菜のファルシ(詰め物)、ニース風」です。これは、トマトやピーマン、ナス、ズッキーニなどの野菜を横に切ってフタと器に分け、器の方に詰め物をします。器にする方をくり抜いてから刻み、タマネギやニンニク、アンチョビ、オリーブ、パセリ、卵などと混ぜ合わせて具材を作ります。これを器にする野菜に詰めたらフタをして、オリーブオイルをかけてから焼きます。提供する前に冷やしても良く、使える野菜も沢山あるので数えきれないほどバリエーションがあります。
トマトを使った有名なTomates farciesだけでもプロヴァンス風、アンティーブ風、ポルトガル風、モナコ風、ユサルド風、グラタンなどがあり、それぞれに美味しさがあります。
ツナサラダのトマト詰めは、ツナ缶に、アンチョビやバジル、エシャロット、ケッパー、パセリのみじん切りとマヨネーズ(アイオリソースでも可)で和えたものをトマトに詰めて作ります。中身を詰めたトマトをオーブンで焼くことはありませんが、しっかり冷やすことで味が馴染んで美味しく食べられますから、広義ではPetits farcis niçoisと呼べそうです。
- トマト(大)
- 4個
- ツナ缶
- 200g
- エシャロット(みじん切り)
- 12g
- パセリ(みじん切り)
- 6g
- パセリ(枝)
- 4枝
- バジル(みじん切り)
- 3g
- アンチョビ(フィーレ)
- 8g
- ケッパー
- 6g
- マヨネーズ
- 40g
- トマトの上部を切り取って小さなスプーンで中身をくり抜いておく。
- ツナ缶とマヨネーズを混ぜる。
- エシャロット、パセリ、バジル、ケッパーと①、②を混ぜ合わせる。
- トマトに③を詰めてからフタをして、冷蔵庫で2時間冷やす。
- 食べる直前にフタを取り、アンチョビのフィレとパセリをトッピングする。
トマトを使う料理は、地中海に面した国や地域にルーツがあるようなイメージが強いと思います。実際にフランスやイタリア、スペインに行ったときに地元の人たちが集まる市場に行ってみると四季を問わず大きさや形、色の異なる色々な種類のトマトが売られています。最近は日本でも大きさや甘味・風味などに違いのあるトマトが売られるようになっていますが、日本の場合は生食用がほとんどです。ヨーロッパの場合は、生食よりも加熱して食べるので皮や実がしっかりしているものが主流です。Petits farcis niçoisで詰め物をした野菜をオーブンで焼くのは、野菜の甘味を引き出して柔らかく食べられるようにするのが目的なのかもしれません。
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