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Harrira(ハリラ 【モロッコ】)

 モロッコの食文化はベルベル人の料理をルーツとし、その後、アラブ世界の影響を受けたことで変化していきました。そのためかサフランやクミン、パプリカ、ターメリックなどのスパイス類をブレンドして使うことが多いのが特徴で、そこに干しブドウやデーツ、アーモンド、オリーブなどの果実類や、アプリコットやリンゴなどのフルーツ類を使って味付けし、コリアンダーやイタリアンパセリなどのハーブ類でアクセントをつけるといった独特のスタイルになったようです。(モロッコ料理は「地中海食」としてユネスコの無形文化遺産に登録されています。)
 中でもハリラは、家庭や屋台、レストランなどで食べられている伝統的な日常食です。家庭によっては特別なお祝いの料理として振舞うこともあるそうです。ターメリックではなくサフランを使い、豆の種類を増やすことで高級なハリラとして評価されるようです。
 これとは別にハリラには重要な役割があります。それは、ラマダンの月に訪れます。ラマダンでは太陽が出ている間は断食を行い、日没後に発せられる大砲の音を合図にイフタールという食事を摂りますが、その際に良く食べられているのがハリラなのです。空腹にとって刺激の強くなく消化が良いのに腹もちも良い、次の日1日分の栄養を摂取することができることがその理由です。地方によって牛肉や羊肉など加える具材が異なりますが具沢山で濃度の高いスープという点は共通しているようです。

材料

シチュー用ビーフ(ダイスカット)
140g
シチュー用ビーフ(肉汁)
80g
白いんげん
60g
ガルバンソ
80g
タマネギ(みじん切り)
1個分
1.5ℓ
オリーブオイル
適量
Ⓐ サフラン
ひとつまみ
Ⓐ ジンジャーパウダー
3g
Ⓐ 黒コショウ
3g
Ⓐ 食塩
2g
Ⓑ イタリアンパセリ(みじん切り)
15g
Ⓑ セロリの葉(みじん切り)
30g
コリアンダー(パウダー)
3g
ホールトマト(缶詰)
800g
ショートパスタ(乾麺)
40g
薄力粉
30g
砂糖
15g

作り方

  1. ひよこ豆と白いんげんは水に浸して一晩おき、水を切っておく。
  2. サフランは10分ほどお湯に浸して色を出しておく。
  3. 鍋にオリーブオイルをひき、タマネギを入れて炒めて色づいたらⒶを加えてなじませる。
  4. 水を入れて沸騰させ、ホールトマトを手でつぶしながら入れたらシチュー用ビーフ(肉汁)も加える。
  5. 豆類を入れて強火で煮込み、アクをとる。
  6. パスタを入れて軽く混ぜ合わせたら、60ccの水で溶いた薄力粉を回しいれる。
  7. シチュー用ビーフとコリアンダーを入れて煮込んでから、塩と砂糖で味を調える。

商品紹介

シチュー用ビーフ
シチュー用ビーフ
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メニュー提案者

 モロッコはアフリカ大陸の最北端から西海岸に続く国で、ジブラルタル海峡を挟んでイベリア半島まで15㎞という近さです。ジェラバという民族衣装を身にまとった人たちが行きかう街にはスークと呼ばれる市場があり、香辛料をはじめあらゆる食材が売られています。
ハリラは屋台でも食べられるくらい日常的な料理で、乾燥デーツや甘いクッキーとセットで売られていることもあるそうです。ラマダン中は、ホブスなどのパンと一緒に食べたり、カメンムハ(ゆで卵にクミンと塩を付けて食べる料理)をつけたり、デーツやイチジクなどを添えたりします。

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