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Ribbe(リッベ 【ノルウェー王国】)

リッベは、ノルウェーでクリスマスに食べられている代表的な伝統料理の一つです。ノルウェーの人々にとって、クリスマスはキリストの降誕祭としてだけでなく、冬至祭として重要な意味を持っています。それは冬至祭がキリストの降誕祭であるクリスマスが広まる以前から古代スカンジナビアで生活していたノース族の間で12月21日から1月にかけて古ノルド語に由来するJul(ユール)という祭りが行われていたからです。ノルウェーやスウェーデン、デンマークなど緯度の高い北欧の国々では夏は日が沈まない白夜がある反面、寒さの厳しい冬の時期が長いため、暖かい光や気候への憧れを強く抱いていました。そこでノール人たちは、一年のうち最も夜が長い冬至を境に日照時間が長くなることを祝うことを習慣にしたといわれています。後に、ローマ教皇だったユリウス1世(在位:337年 - 352年)がキリスト教を普及させるために、ヨーロッパ各地で行われていた冬至祭のような風習とキリストの生誕を祝うことを融合させたという説もあります。ノルウェーには10世紀になってからキリスト教が伝えられたことで冬至祭と降誕祭が融合し、一年で最も大切なお祭りになったそうです。
 ノルウェーではクリスマスに作る料理をJulmat(ユールマット)と呼びます。塩コショウした皮付きの骨付き豚ばら肉をオーブンでじっくりと焼き上げます。焼き上げた豚の皮はそぎ落としてSvor(スヴォール)という別の料理として食べられます。焦げた皮の内側はしっとりして柔らかく、ポテトのサラダやソーセージ、赤キャベツの煮込みやミートボールを添えたり、焼きリンゴやフルーツソースなどを付けたりと家庭によって様々なものが付け合わせになるようです。

材料

シチュー用ポーク
340g
インゲン
4本
食塩
適量
Ⓐ リンゴ(皮を剥き1/8カット)
1個分
Ⓐ 無塩バター
30g
Ⓐ グラニュー糖
30g
Ⓐ シナモン(パウダー)
1g
Ⓐ ブランデー
30㏄
Ⓑ リンゴ(皮を剥き3㎝角切り)
40g
Ⓑ デミグラスソース
200g
Ⓑ 水
50㏄
Ⓑ 食塩
少量
Ⓑ グラニュー糖
少量
Ⓑ レモン汁
少量
Ⓒ ジャガイモ
400g
Ⓒ タマネギ(薄く輪切り)
60g
Ⓒ チキンブイヨン
120㏄
Ⓒ 無塩バター
20g
Ⓒ 白ワインビネガー
10g
Ⓒ 上白糖
8g
Ⓒ 食塩
適量
Ⓒ コショウ
少量

作り方

  1. シチュー用ポークを塊のまま、190℃のオーブンで20分焼く。
  2. オーブンの温度を220℃に上げて表面に焼き色が付くまで焼く。
  3. インゲンの筋を取り、沸騰した塩水で茹でたら斜めに1/2カットする。
  4. Ⓐの材料で焼きリンゴを作る。
  5. フライパンを火にかけてバターを溶かしたらリンゴを入れて片面に焼き色をつける。
  6. リンゴを裏返し、グラニュー糖とシナモンを振りかけ、ブランデーで香りをつける。
  7. Ⓑの材料でリンゴソースを作る。
  8. 水で伸ばしたデミグラスソースでリンゴを煮込み、火が通ったらミキサーにかける。
  9. 鍋に戻し、弱火に掛けながら塩とグラニュー糖を入れて味を調え、火を止めてからレモン汁を加える。
  10. Ⓒの材料でポーテット・サラット・バルム(ポテトの温かいサラダ)を作る。
  11. ジャガイモを茹でて熱いうちに皮を剥き、7mmの厚さに輪切りする。
  12. 鍋にタマネギ、ブイヨン、バターを入れ、タマネギが柔らかくなるまで煮込む。
  13. 白ワインビネガー、上白糖、塩コショウを加える。
  14. 熱いうちにジャガイモと和える。
  15. 大きめの皿にポーテット・サラット、インゲン、焼きリンゴ、豚肉、ソースの順に盛り付ける。

商品紹介

シチュー用ポーク
シチュー用ポーク
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メニュー提案者

本多 真本多 真

ヨーロッパの各地で冬になると祭りが開催されたのには理由があります。豚のような家畜は餌になる下草や木の実などが豊富にある時期に育て、冬の時期になると餌代がかからないよう種豚と母豚以外は全て屠畜するからです。家畜を潰すのは農家にとって一大イベントなので遠くから親せきも集まり、収穫祭のように盛り上がります。肉を塩漬けして保存したり、腸詰を作ったりして冬場を凌げるよう食料にしたのです。
このような背景もあり、ノルウェーの人々にとってクリスマスは家族と過ごすものと決まっていて、クリスマス・イブから3日間は祝日なのでお店も学校も休みになります。
なお、ノルウェーのサンタクロースはニッセ(nisse)と呼ばれる妖精です。複数のニッセが屋根裏や納屋に住み、土地や建物を守ってくれると信じられています。その中にユール・ニッセというクリスマスのニッセがいて子供たちにプレゼントをくれるのです。ノルウェーの家庭ではクリスマス・イブにお粥を食べる習慣があり、そのうちの一杯をユール・ニッセのためにドアの前に置く習慣が残っているのだそうです。

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