緯度が高い中国の東北地方は、遼寧省、吉林省、黒竜江省といった地域を指します。全般に寒冷地域が多く、特に瀋陽は冬になると-30℃になることもあることから「東北人は忍耐強くて裏表がない。」ともいわれています。
ハルビンのある黒竜江省はロシアの影響を強く受け、長春のある吉林省は朝鮮東北部と隣接し、瀋陽・大連を有する遼寧省はモンゴルの文化や旧満州時代に入植した日本の影響を受けているといわれています。
東北地方の料理は周辺の地域や民族の文化が融合した結果、羊肉や豚肉や野菜を塩や醤油で味付けするものが多くなり郷土料理として定着していったようです。
東北料理を代表する調理法の一つに「燉(炖)菜」 (煮込み料理) があります。「燉(炖)」とは、肉の塊を水に入れてとろ火で柔らかくなるまで長時間煮込むことを指します。これも冬の寒さが厳しい東北地方だからこそと言えます。とろ火でコトコト煮込むことで肉から脂やゼラチン質が溶け込んだ醤油ベースでコクのあるタレが野菜などにも浸み込み、冷えた身体を中から温めてくれるので好まれたのでしょう。このような料理にアルコール度数50度もある白酒(パイチュウ)を一緒に飲むと、コッテリした味で満たされた口の中がリセットされるので沢山食べられるというわけです。
- シチュー用ポーク(角切り)
- 250g
- 長ネギ(約10㎝にカット)
- 1本分
- ショウガ(スライス)
- 20g
- Ⓐ 中国醤油
- 45g
- Ⓐ 紹興酒
- 15g
- Ⓐ 八角
- 3個
- Ⓐ 肉桂(シナモン)
- 1/2本
- Ⓐ 花山椒(粒)
- 12粒
- Ⓐ 黒糖
- 8g
- Ⓐ 食塩
- 少量
- Ⓐ コショウ
- 少量
- ジャガイモ(皮むき、一口大カット)
- 300g
- インゲン(ヘタ、スジ取り)
- 12本
- カボチャ(皮むき、種取り、大きめカット)
- 1/8個分
- ニンジン(皮むき、一口大カット)
- 150g
- トウモロコシ
- 1本分
- サラダオイル
- 適量
- 水
- 1リットル
- ジャガイモをサラダオイルで素揚げし、インゲン、カボチャ、ニンジンは油通しをしておく。
- トウモロコシは皮付きのまま沸騰した塩水で3~5分茹でたら約3センチ幅にカットしておく。
- 大きめの深い鍋にサラダオイルを入れて熱し、シチュー用ポークと水、長ネギ、ショウガを入れて沸騰させる。
- Ⓐの調味料をすべて入れて弱火にし、蓋をして約30分程度煮込む。
- ④の鍋に、ジャガイモ、カボチャ、ニンジン、トウモロコシを加え、野菜が柔らかくなるまで煮込む。(途中で水分が足りなくなったら少しずつ加える。)
- 最後に、インゲンを加えて軽く煮込み火を通す。
中国の東北料理は、遼寧省、吉林省、黒竜江省の三省に加えて内モンゴル自治地区東部も含んだ地域で食べられている料理を指します。これは、あんかけ料理の溜(リュウ)、とろ火で煮込んだ料理の燉(トン)、醤油で煮込んだ料理の醤(ジャン)、揚げ物を指す、炸(ジャー)という4つの調理法に分類されています。
日本では東北料理専門の店が少なく、知られていない料理が多いもの事実ですが旧満州国の影響を受けたり、醤油を使った味付けが多かったりということもあって日本人が好む味付けの料理も多いようです。
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